板金加工で使われている材料について
板金加工によく使う材料は大きく鉄鋼、非鉄金属の2つに分けられます。
鉄鋼
- 鋼板
- SS材(SS400が主流):熱間圧延鋼板の一種です。錆びやすい材料なので、メッキ、塗装、黒染めなどの表面処理での保護が必要です。
- SPHC-P(酸洗材):酸洗鋼板とも呼ばれて、熱間圧延鋼板の表面付着した酸化皮膜を除去したものです。
- SPCC(みがき材):冷間圧延鋼板一種です。熱間圧延鋼板をさらに冷間圧延して作られたものです。
- SECC(ボンデ鋼板):電気亜鉛メッキ鋼板です。冷間圧延鋼板に電気亜鉛メッキを施したものです。 メッキの膜厚は平均約2〜25µmです。
- SGCC (トタン):溶融亜鉛メッキ鋼板です。冷間圧延鋼板に溶融亜鉛メッキを施したものです。 メッキの膜厚は平均約50〜100µmです。
- ステンレス鋼板:ステンレスは耐食性をはじめ機械的性質、耐火性、低温特性、靭性、加工性などに優れた材料です。
非鉄金属
- アルミニウム:アルミニウム合金は、アルミニウムを主成分とする合金である。
- 銅:銅は機械的性質、耐食性、伝熱性、導電性にも優れていますが、高コストです。
板金材料の用途
- SECC(ボンデ鋼板): 屋内は機械部品や機械カバー(制御盤)、インテリア部品、照明器具で、屋外は建築部材や輸送機器などに使用されています。
- SGCC (トタン):高い防錆性能を持つため、屋外使用で自動販売機、冷暖房、ベンチレーターなどに用いています。
- SPHC-P(酸洗材):電気機器の筐体、自動車の部材が多いです。
- SPCC(みがき材):薄い部品の材料として使われているため、鉄製薄いカバー、家電製品のカバー、電装ボックスに汎用しています。