ステンレスはどういう材質で、 どういう特性をもっているのか
ステンレスは耐食性をはじめ機械的性質、耐火性、低温特性、靭性、加工性などに優れた材料です。ステンレスは鉄(Fe)を主成分(50%以上)とし、クローム(Cr)やニッケル(Ni)等を含有した合金です。そのために、錆びにくいが一番大きな特徴です。また、強度が高い、耐熱性と耐低温性に優れるという性質もあります。 こういう性質があって、広い範囲の製品に使用されています。例えば、建築、土木、厨房、精密機器、家電、産業機器、輸送機器などがあります。 ステンレスの表面仕上げには様々仕様があり、中で一番多く扱われているのが「ヘアライン(HL)」、「鏡面(BA)」、「2B」、「縞板」です。
弊社でよく使うステンレスの種類は、SUS304、SUS430とSUS316の三つです。
- SUS430:フェライト系ステンレスは、クロムを18%含有する鋼種です。特徴としては、強度や硬度や耐食性はマルテンサイト系とオーステナイト系の中間程度ですが、比較的に安価な点で自動車部品、建物の内装、家庭用キッチンシンクに多く使われています。
- SUS304:磁性のないオーステナイト系ステンレスで、クロムを18%かつニッケル8%含有する鋼種です。特徴としては、耐食性が高く、溶接加工に優れています。低温・高温環境でも他のステンレスほど強度低下は少ない性質を持っているため、ステンレスの中では最も多く使われています。例えば、加工機械、食品、化学、原子エネルギーなどの工業設備だけでなく、家庭用品、キャビネット、屋内パイプライン、給水器、ボイラー、浴槽などにもよく見かけます。
- SUS316:SUS304と同様に磁性のないオーステナイト系ステンレスの鋼種です。特徴としてはSUS304よりも耐食性が良いことが挙げられ、海水中や塩害地域などの塩化物環境で使われています。船舶部品、薬品タンク、化学設備など耐食性が求められる製品によく使われます。